パンを焼く理由

毎週土曜日はパンを焼く日。

寒くなってきたので、パンの発酵に時間がかかるようになり、時間配分に戸惑っています。

今日は、いつもよりも多くパンを焼いて、彼女のパンを食べてくれていた方々のお家に届けに行きました。

その中の1軒だけ留守だったので、いつ戻ってくるかもわからないし、また今度届けに来ようかとも思ったのですが、玄関前にパンを置いて帰る事にしました。

買い物をして、夕方、家に戻ると玄関のドアノブに袋がかかっていました。

袋の中には、リンゴ2個と一通のお手紙が入っていて、差出人の名前には、留守だった方の名前が書いていました。

 

『わざわざ パン、ありがとう。

 すごく美味しかった。本当に。

 あの娘を思いながら、涙が止まりませんでした。

 本当にありがとうね。』

と、手紙に綴られていました。

パンを食べて、彼女への想いも涙とともに流れ出たようです。

 

その方が笑顔でパンを食べてくれる日まで、パンを届けようと誓いました。

 

笑顔で彼女の事を思ってくれる日まで。

 

それが、パンに込めた彼女の想いを伝えるということ。

 

それが、パンを焼く理由。

 

 

天然酵母パンあおぞら

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