どんぐり倶楽部 スタートライン 「わかる」と「考える」って具体的にどういう事か

どんぐり倶楽部の学習を始める前に、「わかる」と「考える」って具体的にどういう事なのかを理解する事がとても重要です。

なぜなら、どんぐり倶楽部は『自分の人生を自由自在に生き抜ける力を育てる』事を目標にしており、その為には『考える力』を身につけさせる必要がありますが、この『考える』の定義が間違っていれば、方法や目標の到達地点が変わってしまうからです。

ここでは、「思考の臨界期」糸山泰造氏の本とどんぐり倶楽部のHPを参考にして「わかる」と「考える」って具体的にどういう事なのかをまとめていきます。

教育者(親)は哲学者でなければなりません

教育者は哲学者でなければなりません。

なぜなら、子供達は、哲学を求めて学校に来ているからです。

哲学とは生き方を考える学問です。

 

生き方とは、人生の楽しみ方の事で、つまり、人生の楽しみ方を教えるのが教育だという事です。

*「思考の臨界期」より

そして、人生を楽しむには感味力思考力が必要で、どんぐり倶楽部では、絶対学力(本当の学力)=感魅力+思考力としています。

感味力というのは、誰もが持って生まれた力で、生活を味わい感じる力です。

日常生活を「ゆっくり、ジックリ、丁寧に」感じること、味わうことで様々な思考の原形回路を育てます。

特に0歳から6歳まではストレス無く、子供のテンポで快適にゆっくり生活を味わい感じることでこの力は一生使える強力な感知能力に育ちます。

思考力というのは、誰もが持って生まれた力で、誰もが物事の認識や思考に使う力です。

理解・思考するときに視覚イメージの再現・操作をすることで、理解・思考を意識的にする時に使います。

小学校で学力というと、読み、書き、計算などでしょうが、どんぐり倶楽部では、人生の楽しみ方を教えるのが教育としているので、それには楽しみを味わい感じられる感味力を守り、自分で正しい判断ができる思考力を育てる事が重要としています。

言葉の役目はイメージを再現するための記号です

「言葉はイメージを導くための引き金(トリガー)である」というのが「言葉のトリガー理論」です。

私達の頭の中にあるのは、言葉ではなくイメージ(絵図)で、頭の中では言葉をイメージに変えて考えているのです。

わかるとは
「わかる」とは、言葉を聞いて頭の中で再現できる(見える)事です。

ですので、子供の「わかる」を増やすには、どうすれば良いかといううと、言葉を聞いて頭の中で見えるように、言葉を絵や感覚で表現して説明してあげなければいけません。

ここまで書いていて、ヘレンケラーのお話を思い出しました。

そして糸山先生のブログを見直すと、同じようにヘレン・ケラーのお話が載っていましたので、引用させてもらいます。

ヘレン・ケラーより

言葉の機能をよく理解することができる例としては「アン・マンスフィールド・サリバン&ヘレン・アダムズ・ケラー」が最適だと思います。

1887年4月5日、ヘレンはサリバンによって言葉(文字)を獲得します。その時のことをヘレンはこう書き残しています。

「だれかが水をくんでいるところでした。

先生は私の手をその水の吹き出し口の下に置きました。冷たい水が片方の手の上をほとばしり流れている間、先生はもう片方の手に「water」という単語を、始めはゆっくりと、次には速く、綴りました。

私はじっと立って、先生の指の動きに全神経を集中させました。

突然私は、なにか忘れていたものについての微かな意識、わくわくするような思考のよみがえりを感じました。

そして、どういうわけか、言葉の持つ秘密が私に啓示されたのです」

言葉(文字)とイメージが一致した瞬間です。

つまり、言葉が分かった(言葉からイメージを再現できるようになった)瞬間です。

これが「わかる・理解する」ということなのです。

サリバンはヘレン・ケラーのココロに原形イメージを作ることができたのです。

この「わかる」ということが本当に分かっていないと教育はできません。

 

誰でも簡単に考える事ができる

 

考えるとは
「考える」とは頭の中でイメージを変形させる事です。

言葉を頭の中でイメージして(わかる)、そのイメージを頭の中で変形させる事が「考える」という事です。

「考える」とは、どういう事なのか、もう少し具体的にお話しますと、

例えば、今から言う事を頭の中でイメージしてください。

「ひとつの赤いリンゴがあります。」

(頭の中でイメージできれば、わかったと言う事です)

「ネズミのちゅーた君やって来て、そのリンゴをひと口かじって食べました。」

最初にイメージしたリンゴから、ネズミにかじられて欠けてしまったリンゴをイメージできたと思います。

イメージを変形する事、これが、「考える」と言う事です。

 

それでは、このイメージを変形するという「考える力」をつけるには、どうすれば良いかと言いますと、算数の文章問題を絵に描いて繰り返し解いていけば良いのです。

そうする事によって、文章(言葉)→イメージ再現→イメージ変形→イメージ変形の流れを数式化という訓練ができていきます。

その時、大切なことは、数字を操作して解くのではなく、絵を描きその絵を操作して解いていくことです。

どんぐり倶楽部では、700題の算数文章問題があり、これを年長さんから小学6年生までの間に、週に1、2題ずつ解いていき「考える力」を身につけていきます。

 

「考える」とは、どういう事なのかがわかれば、子供に「考える力」を身につけさせるにはそうすれば良いかが分かると思います。

「考える」には、頭の中で言葉をイメージできなければいけません。

頭の中で言葉をイメージするには、色々な体験をしなければ、言葉をイメージできません。

子供にとって体験とは、自然の中、社会の中で、楽しみながら遊ぶこと。

そして楽しみながら遊ぶには、日々の生活を「ゆっくり、ジックリ、丁寧に」感じること、味わう感味力が必要です。

ですので、どんぐり倶楽部では、日々の生活を「ゆっくり、ジックリ、丁寧に」毎日、5分でも良いので外遊びすること算数文章問題を絵に描いて解くことをセットで取り組んでいきます。

そうする事によって、絶対学力(本当の学力)=感魅力+思考力を身につけていきます。

 

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